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Tratamiento de Residuos La Rioja SL

スペインのラ・リオハ・エコパークに利益をもたらすTITECH エクストラクトの廃棄物選別システム

10 7月 2013

概要
ecoparque la rioja

このエコパークは、8ヘクタールの土地を占める、モダンで総合的な廃棄物処理センターです。ここでは、ラ・リオハ州全域から収集された廃棄物の処理が行なわれています。 Tratamiento de Residuos La Rioja SL (Valoriza Servicios Medioambientales)社は、2009年よりこのエコパークの経営に携わっています。3年前にスペイン随一の最新鋭技術を完備するプラント建設を目指し、同施設に大々的なリフォームを実施しました。

このエコパークの年間の廃棄物処理能力は、都市廃棄物(MSW)13万トン、包装廃棄物1万トン、大型ごみ3千トン、植木剪定・枝葉ごみ5千トンに及びます。 ここでは、不活性廃棄物からできるだけ多量の有機物を回収する一方、埋め立て地に運ばれる生分解性含有物の削減に力を注いでいます。 その後、消化装置でのバイオガス化処理を通じて、有機物をエネルギーと肥料に転換しています。 当施設では現在、年間1万メガワットの電力(これはすべて送電網にフィードバック)と年間7千トンの肥料が生産されています。

目標

  • 有機物の回収率およびバイオガスの生産量を最大限に伸ばし、埋め立て地に運ばれる不活性物質および生分解性含有物の量の最少化に努める。   
  • 消化装置の停止の原因となった材料の純度不足などによるダウンタイムやメンテナンス費を削減する。
  • 製品の品質目標を順守する。 
  • ラ・リオハ・エコパークの利益目標の達成をサポートする。

状況

TITECH エクストラクト 1200ユニットは、市場に現存する最先進センサーを搭載した廃棄物選別システムです。 高い生産性と短い償却期間が特徴で、市場にある製品中、最も先進的で有益なユニットです。 X線技術を活用したこのシステムは、表面上の性質に関係なく材料を識別し、物質を原子密度に基づいて分離することが可能です。 0.8mmの解像度を持つX線カメラにより、不活性物質の微小フラクションを識別し、分離することができます。 その結果、不活性物質の90%以上が完全除去された高い純度の有機性フラクションが、迅速かつ効率的に産出されます。 エクストラクトユニットの各種の試験結果に基づいてTITECHが行なった計算では、このユニット開発前の達成水準と比較し、バイオガスと電力量の生産が約20%増大したことが示されています。

トムラソーティングの分離システムは包括的なものであり、現存のあらゆる施設に適応することが可能です。TITECH エクストラクトユニットが他の従来機と共に事前処理ラインで運用されているエコパークは、まさにその良例の一つです。 エコパークに設置されたTITECH エクストラクト 1200 ユニットは、このプラントで処理される有機廃棄物の流れから不活性物質(ガラスや石、金属など)の分離作業を集中的に行なっています。 このユニットは、有機廃棄物を最適な純度に処理し、バイオガス化処理が行なわれる消化装置に投入するばかりの状態に準備します。

傑出した特長とセルフプロテクト式デザインを併せ持つ TITECH エクストラクト ユニットは、スペイン産業省より特別支援を授与されました。 したがって、このユニットのスペイン国内での設置や運用に際し、特別な許可を申請する必要はありません。

利点

  • このユニットの平均処理量は毎時12トンです。 
  • 不活性物質の含有率(投入時15%以上)を約6%にまで削減します。これは、有機フラクションの純度が約94%となることを意味しています。 処理済みフラクションが未選別であり、微細成分がまだ含有されていることを考慮に入れても、当システムの高い性能が示されています。 前述の数値はまた、投入トン毎のバイオガス生産量の増加を示唆するものです。
  • この品質改良によりもたらされた他の直接的な利点として、部品の摩耗や材料に起因するメンテナンス費の低減や、クリーニングなどを目的とした稼動停止時間の間隔長期化による消化装置の運転時間の増大などが挙げられます。

「当社のTITECH エクストラクト 体験は、極めてポジティブなものでした。」

エコパークプラントの所長、ミゲル・アンヘル・ロペスはこう語ってくれました。「運用を始めて3年間が過ぎましたが、当社の TITECH エクストラクト 体験は極めてポジティブなものでした。 生成物に要求される最低品質の保証を実現し、当社の総合的な処理能力の向上に繋がったため、当社の公表目標の達成に役立てることができました。」

「産出物中の不活性成分を少量に留めるという主要目標を達成してくれたこのユニットは、消化処理に活用するのに申し分のない製品です。 操作や運用のルールはもちろん、基本的メンテナンスも極めてシンプルですので、ユニットの使用に慣れるのも簡単なことでした。 当社は以前、消化装置内部での不活性物質のデカンテーションに関連する問題を何度か経験していますが、それが著しく軽減されました。したがって、この機器の導入により、メンテナンス費の削減に貢献があったばかりでなく、安定運用により、総合的な実績の向上にも繋がったと言えます。」